おはようございます、こめまるです。
年金の受給に関して、お得な受給方法があるのか?
という疑問は誰にでもあると思います。
この点に関しては、
繰り下げ受給は、お得という定説があります。
果たしてそうなのでしょうか?
今日は、繰り下げ受給について考えたいと思います。
参考文献:「定年後のおカネ大全」週刊東洋経済 2018.7.7号より
定年後 繰り下げ受給とは?お得な受給方法
繰り下げ受給とは、
65歳からの年金受給は、開始を遅らせること(繰り下げる)で、
1年当たり約8%も年金額を増やせる仕組みです。
上限の70歳まで繰り下げれば最大42%も年間受給額を
増やすことが出来ます。
だから、体力があり、病気もなく、70歳までの収入の見込みがあれば、
これをしない手はないと言われています。
単純計算なら、
年金額が、年間150万円なら213万円と年間63万円もアップ、
つまり一ヵ月当たり5万円もアップするなんて魅力的ですよね。
しかし、この仕組みそんな簡単なものではないのです。
突っ込みどころがたくさんあるのです。
結論からいうと僕は、このシステムは使いません。
定年後 繰り下げ受給はお得か?そのデメリットは
では、そのデメリットを以下に記していきます。
1、70歳まで生きないとメリットがない。
単純に最長70歳まで年金の受け取りを遅らせるられるわけですが、
単純にそれまで生きていないと全く受け取ることなく人生を終えることになります。
2、最大42%増と言っても、手取りがそれだけ増えるわけではない。
なぜなら、年金にも税金や社会保険料が掛かるからです。
老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金(厚生年金)を足して年120万円を超えると税金が掛かってきます。
仮に年金が年200万円という人の場合は、受け取りを5年繰り下げて42%増にしても手取りは23%増と大きく目減りしてしまいます。
年金の手取りは、支給額の約9割と考えてください。しかも金額が大きくなると差し引かれる額も大きくなり、8割まで減るケースもあります。
3、長生きしないと取り戻せない。
一番の問題は、最大5年間の受け取りを先延ばししても、受け取っていない5年間の金額を上回るには、長生きする必要があります。
社会保険労務士井戸美枝氏は、試算の結果、その損益分岐点はズバリ12年と指摘しています。
つまり81歳まで生きないと、65歳からもらい続ける額に追いつかないのです。
長生きに関しては自分で決められないですね。
定年後 繰り下げ受給にもお得な方法があった
個人的には、繰り下げ受給をするつもりはありません。
でも、ひとつだけおすすめの方法があります。
それは妻だけ、最長の70歳まで繰り下げることです。
理由は、大きく言って2つ
1つ目は、女性の方が平均寿命が長いこと。
男性81歳に対して、女性は87歳です。
つまり男性では難しいと思われる12年の分近点を突破しやすいですね。
また、女性の方がまだまだ厚生年金の額は、男性よりも少ないので課税ラインの120万円以内ということが多いです。
2つ目は、妻の方が年下でしかも長生きするケースが多いので、
夫が生きている間は、夫に頼り、亡くなった後は遺族厚生年金と自分の年金も最大に膨らましておけば、夫に先立たれてもぐっと安定感が出てきます。
まあ、あくまで一般論なので夫婦の関係はいろいろですから、
お互いよく相談した方が良いでしょう。
夫に内緒で繰り下げすると、分かった時に夫はいい気はしないしないですよね。
まとめ
ここ3回ほど、年金について書きました。
僕は、まだ受給まで時間がありますが、年金に関しては、知っておいて損はないし、知っておかなければならないと思います。
年金受給のキモは、
①在職老齢年金を気にするな
②支給額の8~9割が手取り
③繰り下げ受給は妻だけでよい
この3つは、頭に叩き込んでおきましょう。
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