こんにちは、
こめまるです。
『定年バカ』勢古浩爾著を呼んでいる。
一度読んで、ご丁寧に『続 定年バカ』まで買って読んでいます。
勢古さんが、定年関連の本や定年を取り巻く現状に対して突っ込んだり、イジッたりする本で、大体は世に出ている定年関連本を批判している。
本のタイトル通りに、世に言われている定年は
ただ時には誉めたりもしている。
ただ、勢古さんの根底には、「たかが定年でジダバタすんじゃないよ」というものがあり、60年も生きてきたんだから、これからのことも自分で考えて行動しな、という考え方だと思います。
たかが定年 ジタバタすんじゃない
僕は、定年になる少し前かtら定年後のことを考えようと、何冊か本やムック本などを読みました。
正直、もう読む必要はないかな、と思っています。
というのも自分なりに今後の方向性を決めたので、後は日々大切に生きて行けばよいからです。
ただ、時にはインプットは必要なので、気になった本などは読んだりしています。
特に最近は、図書館にあるものは、借りるようにしています。
まあ、勢古さんの本2冊は買ったので、読み返しています。
さて、色んな定年本をこき下ろしている勢古さんですが、本の中の「夫と妻の地獄」の中で取り上げている吉武輝子さんに関しては、真摯に取り扱っています。
吉武輝子さんは、作家で評論家。
吉武さんは、1931年(昭和6年)兵庫県芦屋生まれ。慶応大卒業後、東映で日本初の女性宣伝プロデューサーとなり、1968年頃から著述活動に入った人です。
77年には落選しましたが、革新系無所属として参院選全国区に立候補しています。
2012年に80歳で亡くなっています。
彼女の生涯を少し覗いただけで、壮絶な人生を送った人だということがわかります。
「定年バカ」では、吉武さんが1987年に出した『夫と妻の定年人生学』を取り上げています。
たかが定年 人の心はわからない
吉武輝子著『夫と妻の定年人生学』は、現在絶版のようで、Amazonでチェックすると単行本も文庫本も驚くような価格がついています。
これはちょっと手が出ないなと思うような値段なので、横浜市立図書館の蔵書を検索するとあったので、予約を入れました。
読んだら改めてコメントします。
ここでは、勢古さんの本からの情報から感じたことを書きます。
吉武さんの父親は、三菱銀行の名古屋支店長まで務めた人で、55歳の定年後、伊奈陶器の重役に天下りしました。傍から見ればこれだけ悠々自適な老後を送れそうな気がします。
しかし吉武さんの父親は、盆暮の付け届けや年賀状が激減したことで、ショックを受け、自室に閉じこもり、鬱状態になり、なんと1年後の自死されたのでした。
吉武さんが24歳の時だということですから、昭和30年頃の話です。
昭和30年頃の0歳の平均余命は男性で63.6歳ということですから、55歳で定年になっても余生は10年弱だったことがわかります。
つまり人生の多くの部分が、現役で働いていた事になり、その落差が堪えられなくなったのでしょうか?
勢古さんも、この件に関しては、
「元三菱銀行名古屋支店長氏は、たかが定年くらいで、自分の意味と生きる意味を決定的に喪ったのだろうか。たかが定年くらいで、とわたしなどは思うが、人の心は分からない。」と結んでいます。
最後に
吉武輝子さんの著書『夫と妻の定年人生学』は、タイトルにあるように夫との関係を書かれているようです。
これに関しては、僕自身が呼んでからコメントしたいと思います。
吉武さんは「日本の夫族は、大方は、本来の人格を職業的人格にのっとられてしまっている」と言っているそうです。吉武さんは、僕の両親と同世代。
僕は、大学進学を口実に実家を飛び出した理由のひとつに父の降圧的な態度が嫌だったことも多少含んでいます。
たかが定年、されど定年ですか。。。
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