僕の仕事がなくなった!ダイヤモンドは永遠の光と影

こんばんは、ともやんです。
定年まであと15日。

大学を卒業していまの会社に入ってから35年と6ヵ月。
過ぎてしまえば早いもので、思い返せば色々あったけど、
実感としてはあっという間でした。

その中で僕がさみしい思いをしているのが、35年の内一番長く約20年間も従事していた仕事がなくなったことです。

僕は入社して配属されたのが、ダイヤモンドルースの輸入卸の部門でした。

まず、ダイヤモンドルースとはなんでしょうか?
ルース(loose)とは、研磨済みで枠止めされていない状態の宝石のことです。

裸石(はだかいし)とも言います。

僕はどちらかというと裸石という言い方が好きです。

日本は、世界でも有数のダイヤモンド・ルースの輸入国です。
輸入先は、インド、イスラエル、ベルギーなどで、
今ではインドが一番多いと思います。



ダイヤモンドもバブル景気と共に

僕が配属された部署は、ダイヤモンド・ルースをインド、イスラエル、ベルギーなどから買い付けて輸入し、国内の宝石メーカーや卸会社、時には小売店に卸す仕事をしていました。

僕が入社した80年代前半の売り上げは、年商で10億円くらいでしたが、もっとも販売した90年前後は50億くらいまで行きました。

でもその後、バブル経済の崩壊と共に売り上げは下がり、僕が他部署に異動した2000年初頭には、半分くらいまで落ちて、その後落ち続け、とうとう昨年で無くなってしまいました。

僕はその10年前、つまり90年代初頭には、既にこのビジネスは
いずれ無くなるな、と感じていました。

なぜか?

その1、ダイヤモンドの文字通り永遠。その内市場は飽和状態になる。
その2、ダイヤモンド輸入業界自体が、脆弱な体質。
その3、ダイヤモンドの美しさと比例しないグレーディング

と僕は考えていました。

結局、ダイヤモンド輸入卸だけで成り立つ会社は無くなり、
宝飾の総合商社やメーカーが自社のジュエリーの素材として輸入するという形態を残すのみとなりました。

次にダイヤモンド輸入卸の仕事が衰退していった原因について考えてみます。

ダイヤモンド輸入卸衰退の原因

ダイヤモンドビジネスは、ユダヤ人中心に発展しました。
なぜ彼らはダイヤモンドビジネスを始めたか?

ユダヤ人は流浪と迫害の歴史を持っています。
そんな彼らにとって財産になるのは、土地など動かいものではなく、
携帯しやすいもの。

つまり自分の頭脳とダイヤモンドだったのです。

ユダヤ人と言うと優れた科学者や音楽家を本当に多く輩出しています。

それは土着できないとう宿命から、世界中どこでも通用する能力を身に着けて行ったのでしょう。

そしてダイヤモンド。
ダイヤモンドは国際商品です。

ある国では価値があって、違う国では価値がないということはありません。だから流浪する彼らには持って来いの商品だったのでしょう。

ダイヤモンドの世界を牛耳って、価値が下がらないようにすれば、
世界どこに行ってもダイヤモンドはそれなりの金額で換金でします。

そして日本に目を向けてみましょう。

1970年代、政府から戦前に供出されたダイヤモンドが、
政府からの払い下げで市場に出てきました。

その頃は、ダイヤモンドを持っている人も少なく、
奪い合うように売れたそうです。

それを見た宝石関係者は、ダイヤモンドは売れる!と考え、
イスラエル、ベルギーにルースを買付に行くようになりました。

そのピークが1990年でした。

しかし、いくら売れるかと言って、どんどん市場の需要を考えないで
入れて行けば、いずれ飽和状態になり、在庫がダブつき価格が下がったり、売れなくなってしまいます。

ちょうどその頃、倒産も相次ぎ、業界は右肩下がりになって行きました。



販売現場での矛盾

ダイヤモンドは美しいです。
しかもその放つ輝きは、高貴で気品があります。

よくダイヤモンドの類似品とされるキュービックジルコニア(QZ)とは、物が違います。

QZも輝きが強いですが、その輝きに品がありません。

ダイヤモンドの価値を表す要素に4Cというものがあります。
それは、カラー、クラリティー、カラット、カットです。

この4つの要素が組み合わさって価値が決められます。

カラーでは、Dカラーが一番で、E、F、G、Hと続きます。

肉眼ではHカラー以上ならほぼ無色に見えます。

クラリティーは、内部のキズの有無、大きさです。

全く無傷はフローレスで、IF、VVS、VS、SIと続きますが、
VSクラスの以上では10倍のループでようやく確認できる程度です。

カラットは重さです。1カラットは、0.2gです。

カットは、エクセレントカットから、ベリーグッド、グッド、フェアと続きます。

もし貴方が50万円でダイヤモンドの指輪を買おうとする場合、無色透明で無キズのダイヤモンドにこだわれば、大きさが小さくなります。

僕は、20年以上ダイヤモンドの仕事に従事してきて、無色、無キズにこだわるより、大きさにこだわった方が良いと思っています。

ところが、販売の現場では、どうしても無色、無キズのダイヤモンドすすめる傾向があります。

それは高級店ほど多いように思います。

なぜか?

答えは、販売が簡単だからです。
セールストークも品質の良さで押せばいいから簡単なんです。

でも、同じ予算で例えば、Dカラー VVSクラスを勧めれば、
大きさが小さくなるだけです。

ダイヤモンドで大切なのは、輝きとある程度の大きさです。
1カラットでも直径僅か6mm程度しかないのです。

まとめ

ダイヤモンドは、宝石の王様です。
その輝きを見ていると飽きることはありません。

僕は、20年以上ダイヤモンドを何万個、何十万個と見てきましたが、
飽きることはありませんでした。

ダイヤモンドの輸入卸という形態は、衰退しましたが、宝飾品、ジュエリーからダイヤモンドが無くなることはありません。

でも、ダイヤモンドの素晴らしさを伝えなければならない販売の現場で、伝えきれないのにもどかしさを感じます。

はっきり言うと自分たちの首を絞めているのです。

ダイヤモンドの素晴らしさは、その輝きにあります。
それにはある程度の大きさが必要です。

グレードに拘って、小さいダイヤモンドを求めてしまうのは
もったいないですね。

具体的には、IJカラー以上、クラリティーはSI以上、カットはベリーグッドくらいあれば十分と思います。

鑑定書を持ち歩くわけでもなく、顕微鏡を持ち歩くわけでもなく、
自分が見ても人に見せても、肉眼で見るのです。

やはりダイヤモンドは輝きと大きさですよ。




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