こんにちは、映画大好きのこめまるです。
開館前の映画館で掃除のアルバイトを始めてから、もうすぐ一年になります。
本当のところ、好きでやっている仕事ではありません。
来年に予定している海外公演の資金を少しでも貯めるためで、もしその目的がなければ、早朝6時からの仕事なので、正直やりたいとは思わないのですが。。。
けれども、この一年近くを振り返ると、映画館という特別な空間でしか味わえない不思議な体験も多く、それはそれで面白い経験になっています。
スティーブン・キング原作とバカリズム
特に印象に残っているのは、早朝の映画館の雰囲気です。
僕のシフトは午前6時前に始まるのですが、ちょっと早めに出勤すると、館内はまだ完全に眠りについているよう。
5時40分頃に入ると、自分がその日最初のスタッフです。
館内は真っ暗で、頼りになるのは非常灯だけ。
事務所にある照明スイッチまでのわずか2~3分の距離が、思いのほか長く感じられるのです。
足音だけが響く中、広い空間を一人で歩くのは、正直ちょっと怖い。
映画館の暗闇は、観客で賑わう時とはまったく違う顔を見せてきます。
そんな中で、先日は背筋がひやりとする出来事がありました。
照明を点ける前、どこからか遊園地の音楽のようなものが流れてきたのです。
静まり返った暗い映画館に、突如として軽快で不気味な旋律が響く。
ザ・モンキー:ホラー映画
思わず立ち止まり、「えっ、まさか魍魎たちが夜中の映画を楽しんでいるのか?」と妄想してしまいました。
暗闇と音楽の組み合わせは、人の想像力を勝手に膨らませるものですね。

しかし、原因は意外に単純なものでした。
9月19日公開予定のホラー映画『ザ・モンキー』の宣伝看板が、通りかかると自動で音楽を流す仕組みになっていたのです。
なるほどと納得しつつも、「おい、朝から驚かすなよ」と思わず心の中でつぶやきました。
看板に描かれた猿の顔も、照明がつく前に見ると一層不気味。
まさに“ホラー映画そのもの”といった雰囲気でした。
調べてみると、やはりスティーブン・キング原作の作品とのこと。
どうりで薄暗闇で目が合うと、ぞっとするはずです。
バカリズム脚本:ベートーヴェン捏造
映画館で働いていると、こうした宣伝物やポスターに日常的に触れるので、自然と新作映画への関心も高まります。
今月(2025年9月)に僕が特に気になっているのは、ホラーの『ザ・モンキー』もさることながら、もう一本、全く毛色の違う作品――『ベートーヴェン捏造』です。
クラシック音楽をテーマにした映画は数あれど、このタイトルはひときわ挑発的ですよね。
僕自身、クラシック音楽が好きなので、図書館で原作本を借りてみたのですが、残念ながら文体が自分には馴染めず、最後まで読み切ることができませんでした。
ただ、題材そのものは実に面白い。
歴史や芸術に対して、人間がどのように「物語」を作り上げてきたのか。
その裏側に潜む真実や虚構がどう描かれるのか、非常に気になるところです。

さらに注目したいのは脚本。
バカリズムさんが手掛けていると聞き、それだけで期待が膨らみます。
彼の作品は、一見コメディのようでありながら、観客に「自分の立場」や「当たり前だと思っていること」を問い直させるような深さがあります。
ラシック音楽の世界を題材に、どんな視点で切り込んでいくのか――普段はクラシックに縁のない観客でも楽しめる映画になるのではないでしょうか。
さいごに
映画館の掃除バイトを続けていると、「映画を見る側」ではなく「映画を迎える側」の体験が日常になります。
朝の暗闇に感じる恐怖、予告編や宣伝物に触れる高揚感、そして仕事の合間に芽生える映画への興味。
嫌々始めた仕事も、気づけば映画をより身近なものにしてくれているのかもしれません。
来年の海外公演に向けた資金稼ぎという目的のためのアルバイトですが、こうした小さな体験を積み重ねることで、自分にとって思わぬ収穫があることも実感しています。
早朝の映画館で味わった“ちょっとしたホラー”や、新作映画への期待――これもまた、人生の中で後々振り返れば楽しいエピソードになるのだろうと思います。


コメント