「波止場」とマーロン・ブランド─名画座で出会った魂の演技

映画
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こんにちは、映画好きのこめまるです。

大学生の頃、まだビデオもDVDもなかった時代、映画を観るには映画館しかありませんでした。

中でも私が通い詰めたのが「名画座」
学生の財布にも優しく、2本立てで過去の名作をじっくり堪能できる、貴重な場所でした。

特によく通ったのが 早稲田松竹、飯田橋のギンレイホール、そしてかつて存在した佳作座。
神楽坂にも映画館があった記憶があります。

最近、久しぶりに早稲田を訪ねたところ、早稲田松竹がまだ現役で頑張っている姿を目にし、胸が熱くなりました。

映画文化の灯が、今も消えていないことに感動しました。

残念ながら佳作座はすでに閉館して30年以上経ちますが、ギンレイホールはいまも現役。こうした名画座が生き残っていることは、映画ファンにとっては希望でもあります。

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映画『波止場』とマーロン・ブランド

そんな早稲田松竹で、何度か観た中で特に印象に残っているのが、
マーロン・ブランド主演の『波止場(On the Waterfront)』です。

この映画でブランドは、かつてボクサーだったものの今は波止場で働くチンピラ、テリー・マロイ役を演じています。

彼の哀しげなまなざし、もごもごとした話し方、たくましい肉体は、この役にまさにぴったりでした。

私がブランドを最初に知ったのは、1970年代の名作『ゴッドファーザー』でしたが、この『波止場』は1954年公開の作品。

ブランドがまだ20代という若さで、すでに強烈な個性と存在感を放っていたことに驚かされました。

彼は1924年生まれで、ジェームズ・ディーンよりも7歳年上。
ディーンの「拗ねた甘さ」に比べると、ブランドにはもっと、深い哀しみと暴力性が同居したような“凄み”があります。

私は断然、マーロン・ブランド派でした。

『波止場』の見どころと余韻

『波止場』は、ニューヨークの港湾労働者たちの厳しい現実と不正を描いた社会派ドラマ

白黒でセミ・ドキュメンタリータッチの映像は、緊張感と迫力にあふれており、今観ても新鮮な驚きがあります。

物語は、テリーがボスの命令で兄チャーリーとともに殺人現場を目撃してしまうところから始まります。
やがて、殺された男の妹イディの悲しみに心を動かされ、テリーは神父に真相を打ち明けます。

全体を通して暗く重たいムードですが、唯一の光のように美しいのが、鳩小屋の屋上でテリーとイディが心を通わせるシーン。
静かで繊細なこの場面は、映画全体に優しさと人間性を与えています。

そして、何よりも印象的なのはマーロン・ブランドの演技
モゴモゴとした口調が、かえってリアルで、彼の内面の揺れや迷いが伝わってきます。
この作品で彼はアカデミー主演男優賞を受賞。
まさに伝説の始まりを刻んだ一作です。

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『波止場』(1954年) u-nextで視聴できます

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本ページの情報は2025年7月時点のものです。
最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。
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終わりに

名画座で観た一本の映画が、何十年経っても心に残っていることってありますよね。
『波止場』は私にとって、そんな映画のひとつ。
そして早稲田松竹が今も続いていることに、静かな誇りを感じます。

次回も、そんな名画座と映画の思い出を少しずつご紹介していきます。
お楽しみに!



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