おじさんは荒野をめざす

お札を左手で数える人

こんばんは、
こめまるです。

僕は右利きです。
箸を持つときも、ペンを持つときも、歯磨きする時も、ボールを投げると時も右手を使います。
だからか、右手の方が多少太いように思います。

ところが、左手ですることがあります。
それをお札を数えるときです。

お札を左手で数える人

どういうわけは、子供の頃から左手で数えます。
もっともお札なんで小さな子供の頃は持つことはないので、アルバイトをするようになった高校生からです。
高校生の時、蕎麦屋の出前のバイトをしていました。

学校の授業が終わってから夕方バイトに行っていました。
その蕎麦屋は、老舗で富山市の繁華街の中心にあり、近くには飲み屋街もあり、
夕方になると、これから仕事を始めようというスナックやバー、キャバレーの従業員などが出前を頼むのです。
当時僕はまだ高校生と言うことで、そんなお店のひとたから可愛がられていました。

出前を持ていくとそこで集金です。
多い日には数万円の売上もあり、お店が終わってから計算書と一緒に蕎麦屋のマスターに渡します。

ある時、僕は計算書とあっているかお札を数えていると、蕎麦屋のパートのおばさんが、
「あら?左手に数えてるのね。お金持ちになるわよ」というのです。
「へえ、左手にお札を数えるとお金持ちになるんですか?」と僕
「そう、そう言われている」

僕はその時、初めて自分がお札を数える時は左手なんだ、と自覚したのです。

あれから50年

アルバイトしていた頃は、高校2年生でしたから17歳。
それそれあれから50年が経とうとしています。

懐かしくもあり、ついこの間のような気もします。
そして僕は今もお札は左手で数えます。
でもお金持ちではありません。
むしろお金では苦労した方です。

と、ここでふと感じたのは、あのおばさんが言ったことは当たっていたかも、と思うのです。
お金持ちでも財産を持っているわけでもありません。

でも65歳になるいままで、住むところもない、食べるものも買えない、ということはありませんでした。
もちろんそれは決して裕福ではないですが、最低限は確保してきました。

お金持ち=資産が何億円というイメージからは遠いですが、まあ、何とか食って来れたのは、一応最低限のお金持ちだったのでしょうね。



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