ロシアのクリスマスの思い出
こんばんは、ともやんです。
モスクワに仕事で出張していたのは、いまから20年以上前のことで、記憶も薄れてきていて、ところどころ曖昧になってきています。
それでも、印象的なことはついこの間のように憶えています。
例えば、クレムリンの片隅に立っていたクリスマスツリーなんかは。
モスクワのクリスマスは何もないクリスマス
ちょうど、クリスマスの時期に出張に行ったことがありました。
行った年は定かではありませんが、もしかしてソビエト連邦が崩壊する前かもしれません。
なぜなら、モスクワの街にクリスマスのクの字もなかったからです。
本当にクリスマスの気配が街にはありませんでした。
12月のモスクワは暗いです。
雪は多くありませんが、寒いのと日照時間が短くて、
一日中、夜のようです。
朝、薄暗い中出勤して、日中もどんよりしていて、午後3時ころには暗くなってきます。
北陸の雪国出身の僕でも、気持ちが沈んできます。
そんなクリスマスのある夜、クレムリンの片隅に小さなクリスマスツリーが飾られてたのがとても印象的でした。
※画像はイメージです。
日本の商業施設にある煌びやかなものではなく、
薄暗い街灯の下に、密かに立っていたクリスマスツリー。
誰が立てたのだろうか?
でも、僕はこのツリーにロシア人のしたたかさを見た思いです。
ロシア美人が心に灯をともす
僕が定宿にしていたのは、インツーリストというホテルでした。
そこのホテルの中に小さな喫茶店がありました。
当時のロシアは、大きなホテルと言えども食糧事情は悪く、
朝食を食べに行ってもパンとゆで玉子しかないということもよくありました。
だから、僕は出張の際は、缶詰などの非常食は常に持ち歩いていました。
仕事場では、いつもチーズを挟んだホットサンドでした。
それなりに美味しかったですよ。
さて、インツーリストホテル内の喫茶店では、
仕事のあとよく行ったものです。
そこには、30代前半くらいの控えめな女性がいました。
スレンダーなスタイルで、僕はロシア語で挨拶すると、
控えめな笑顔で挨拶してくれて、僕の彼女のそんな表情に癒される思いでした。
いつも注文するのは、ピロシキと紅茶。
そこで小一時間ぼんやりするのが好きでした。
彼女とは会話は特にしませんでした。
小さな喫茶店です。時には目が合うことがありました。
そんな時、彼女は控えめなでも優しい笑顔を返してくれました。
交わす言葉は、
「ズドラーストビチェ」
「スパシーバ」
「ダシビダーニャ」
それだけ。
まだ独身だった僕のささやかな、でも少しきゅんとした思い出です。
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